2013/08/27(火)
新しい図書館の部分開館まで残すところ約1か月となりました。 新図書館にはこれまでになかったさまざまな機能が増設されます! そのひとつがラーニング・コモンズです ![]() ![]() 学生の自発的な学修(アクティブラーニング)を支援する場のことです。 ディスカッションが可能で、可動式の机や椅子、自由に使うことのできるホワイトボードなどの各種ツールをとりそろえています。 また、物だけでなく、学修のサポートをするスタッフも常駐しているので、気軽に質問をすることができます。 特徴としては、非常にオープンなスペースで、グループごとの仕切りがないので、学修の様子を互いに垣間見ることができます。 通りがかりの人や、同じ場所で学修する人の視線を意識ながらディスカッションやプレゼンを行うことにより、より高いレベルの学修効果が期待できる空間として注目されています。 【完成イメージ図】 ラーニング・コモンズはこれまで情報ラウンジがあった場所に設置されます。 LibraryNewsLetter「特集 新しい図書館の目玉コーナー」に新図書館の未来予想図を掲載しておりますので、そちらをご覧ください。 館内のどこに設置されるかが確認いただけます↓ http://www.lib.yamaguchi-u.ac.jp/lib-nws-ltr/pdf/library_news_letter(4).pdf 現在、ラーニング・コモンズはさまざまな大学や図書館で導入されていますが、 ●場所や物も大切だが、それらを用意しただけでは自発的な学修の支援はできない。 ●自発的な学修支援のためには、人的支援や学内各所の理解・連携がなによりも必要で、かつそれを得ることは容易ではない。 ・・・という課題があります。 ラーニング・コモンズで自発的な学修を支援するためには、この課題に真摯に取り組む必要があります。 そこで! ラーニング・コモンズに関する勉強会(全4回)を開催することになりました! ![]() ![]() ![]() 勉強会では、「ラーニング・コモンズってよく聞くけどどういうものなの?」という基本的なところから、「今大学教育ではどんな変化が起きているの?」「その変化に対応しながらラーニング・コモンズを成功させるにはどうすればいいの?」ということを考えていきます。 職員だけでなく、学生協働の学生の有志にも参加してもらいました。 第1回 7月18日(木) 他大学ラーニング・コモンズの事例紹介として、同志社大学と立命館大学図書館のラーニング・コモンズの見学報告を中心に、まずはラーニング・コモンズの具体的なイメージをつかみました。 ![]() ![]() 参考URL(ラーニング・コモンズ紹介ページ) ![]() http://www.doshisha.ac.jp/research/lc/lc.html ![]() http://www.ritsumei.ac.jp/acd/mr/lib/plr/outline.html 第2回 7月31日(水) ラーニング・コモンズが今注目されている理由は、国の方針が、従来の講義形式(知識を一方的に与える学修の形)よりも、主体的・能動的な学修の形をより重視するようになったから、そして、それを大学で実現するためには、ラーニング・コモンズが適しているからだということを確認しました。 そのことを踏まえた上で、ラーニング・コモンズを成功させるためには、図書館だけでなく各所と連携していかなければならないことが説明されました。 参考URL 文部科学省中央教育審議会「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)」 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1325047.htm 第3回 8月22日(木) 大学教育センターの林透先生にお越しいただき、山口大学のFD研修の紹介と、ラーニング・コモンズと山口大学の教育理念である「共育」との関連付けについてお話していいただきました。 林先生との質疑応答・ディスカッションの時間では、学生協働の学生も発言し、教員と学生と職員がいっしょになってラーニング・コモンズのより良いあり方について話し合うことができました。 第4回の勉強会は8月29日(木)を予定しております。 これまでの勉強会の総括として、今後のラーニング・コモンズの連携方針や具体的な運用方法を話し合ってまとめていきます! <改修工事進捗状況> 改修中の図書館ですが、少しずつ外観が見えてきました! ![]() 時計塔も全貌が見えてきました! ![]() <復旧作業その後> 水害の被災から3週間が過ぎ、復旧作業がようやくひと段落つきました。 被災当日のB1F ![]() ![]() 3週間後 ![]() ![]() 水害という被災を乗り越えて、工事も進んでおりますし、部分開館に向けての準備も進めております。 新図書館にどうぞご期待ください! 職員 森實
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2013/08/12(月)
図書館HP上でもすでにお知らせしておりますが、 平成25年7月28日(日)早朝からの豪雨により、 キャンパス内を流れる用水路が氾濫し、 総合図書館2号館地下1階が床上浸水いたしました。 利用者のみなさまにはご心配おかけしております。 改修ブログではありますが、今回の記事は番外編ということで、 より詳しい被害の状況と復旧作業の様子をお伝えいたします。 7月28日(日)午前6時頃から激しい雷と大雨に見舞われ、 山口市では7時に災害に関するエリアメールが届くほどの大雨となりました。 吉田キャンパスでは用水路から水があふれだし、 総合図書館2号館の出入り口から浸水しました。 ![]() ![]() 1mの高さまで浸水し、最高時にはドアの空気穴が完全に水没しました。 そのため2号館入ってすぐの倉庫も床上1mまで浸水してしまいました。 ![]() 倉庫より一段高くなっている地下1階は床上30cmまで浸水し、 ![]() 電動集密書架の最下段が水に浸かってしまいました。 改修工事のため通路部分に段ボール詰めで仮置きしていた資料もほとんどが被害にあいました。 ![]() ![]() 今回の水害で合計約4万冊もの図書や雑誌が水損被害を受けました。 ■被災当日… 図書館被災の第1報は9時30分。 職場を心配して様子を見に来た技工団さん(図書館の改修担当)と図書館職員Mさんが地下1Fの水没を発見しました。 大急ぎで図書館関係者に連絡。 (携帯電話が重宝しました ![]() 10時頃から職員が順次到着。 施設環境部や情報推進課の職員の方も駆けつけてくださいました。 長靴、サンダル、スニーカー、アロハシャツ… それぞれ休日を過ごしていた場所から直行した慌てぶりが服装に表れています ![]() 一人一道具(竹ぼうき、窓ガラス用のワイパー、ちりとりなど、館内にあったもの)を使って、 まずは排水作業を行いました。 ![]() ![]() ![]() お昼はおにぎり1個とスポーツドリンクで夕方まで作業を続けました。 ![]() 特に電動集密書架のレールにたまった水の吸い上げに苦労しました ![]() ぞうきんで拭いても拭いても水がたまるので。。。 あらかた排水したら、新聞紙や雑巾をしきつめることにしました。 ![]() ![]() ①ワイパー…水をとらえて離さないので排水作業にぴったりでした! ②ちりとり…竹ほうきであらかた排水したあとは、ちりとりで水を回収しました。 ③職員Nさんが買ってきてくださった雑巾(通称:ファイバー)…普通の雑巾よりも水を吸収する優れものでした♪ ![]() 竹ぼうきで一心不乱に排水した証…みんな同じところに豆 17:00 やっと排水作業が終了しました。 ![]() 通り道を邪魔していた備品だけ外に出して、続きは明日に持ち越し。 ![]() 備品の山の中には水が浸水してきた時間で止まった時計も。。。 ![]() 17:30 エレベーターの業者さんが到着し、ピット内の排水作業開始。 (これはさすがに電動ポンプを使いました) ![]() ![]() これ以降は施設環境部の職員さんと業者さんにお任せして、 疲労困憊の私たちは解散! ■翌29日(月)~8/2(金) 2日目から水損被害にあった図書の本格的な調査確認と搬出及び乾燥作業を開始しました。 膨大な量の水損図書をどれだけ救済できるのか、 被害度、気温、乾かす場所、作業人数などをもとに検討した結果、 以下の方針で作業を進めていくことになりました。 ①最下段の水没した一般の和図書は廃棄・買い換えを行う。 ②買い換えができない洋書及び中国書は、改修のため2Fに仮置きしている参考書棚に入れて乾かす。 ③段ボールに箱詰めしていたものは、水に浸からなかった箱だけ被害にあっていない階段の踊り場に避難させる。 この方針のもと、濡れた図書を館外に運び出すところから始めました。 水を含んだ図書は膨張し、書架から取り出すだけでも大変でした。 ![]() 浸水により電動集密書架は故障してしまい、手動で動かさなければなりませんでした。 これもまた力が必要で大変でした。 ![]() 抜き出した図書を書架からブックトラックに乗せて出口まで運び、 あとは館外のトラックまで人海戦術あるのみです! 蒸し暑い中もくもくと。 ひたすら、もくもくと。 ![]() 暑くてたまらない ![]() でももくもくと。 ![]() こちらは乾燥中(仮置き)の洋書と中国書です↓ ![]() ![]() ![]() ほかにも、エアコンや除湿機などがダメになってしまいました。。。 館外のエアコンの室外機 ![]() ■8月5日(月)~ 書架の最下段の棚板はとりはずして高圧洗浄機で汚れを落としました。 ![]() ![]() ![]() 棚板だけでなく、改修のため取り置きしていた書架の部品も洗浄しました。 ![]() 被災当日から1日も休むことなく、通常業務のかたわら、職員で作業を分担して復旧作業にあたっています。 8月7日(水)からは倉庫の整理と並行して、主に書架のレールの錆と汚れを落としています。 ![]() ![]() これらの作業を効率よく進めるために、みんなでアイディアを出し合っています。 こちらはそのひとつで、Iさん作成の進捗表です。 皆で進捗状況を確認しながら作業の段取りを考えて行動できるようになりました ![]() ![]() 学生協働の学生も復旧作業に参加してくれています。 ![]() ![]() 今回の水害で、自然の怖さ、その前の人間の無力さを痛感しました。 しかし、今回のことで思いもよらずたくさんの方から温かい励ましの言葉やお見舞いをいただき、 同様の経験をされた図書館の方から対応策情報もお寄せいただき、私たちは元気づけられました! 防カビ・殺虫パック ![]() 除湿機 ![]() タオル ![]() 『天草アーカイブズ』(水害被害の対応報告書) ![]() また、各学部からは業務用の扇風機をお借りいたしました。 備品を乾かすのに大変助かりました。 ![]() みなさまに心から感謝申し上げます。 さらに、お隣で図書館の改修工事を進めてくださっている技工団さん、山陽空調さん、住友電設さんには快くさまざまな相談に乗っていただき、本当に助かりました。 この場を借りて御礼申し上げます。 まだまだ作業は続きますが、 力を合わせて1日も早く復旧作業を完了させ、 予定通り10月1日からの部分開館を目指して邁進していきたいと思います。 みなさまにはご理解ご協力のほど、なにとぞよろしくお願い申し上げます。 職員 森實
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