展示資料目録


 今回は、山口大学附属図書館の所蔵資料の中から、長州五傑が留学した幕末期における西洋資料(翻訳本)を中心として展示しました。ここでは、その一部を紹介します。

史料1 「英國志」 8巻


 文久元年(1861年) 慕維廉訳
史料2 「海上砲術全書」 28巻図1巻

 【棲息堂文庫】 安政元年(1854年) カルテン(Calten, J.N.)著 宇田川榕(榕庵)等訳
西洋の兵術に衝撃を受けた幕府が、天文方に急遽翻訳させたオランダの兵術書である。本学所蔵は、出版年から考えると大野藩より発行された刊本と思われる。その内訳は、1−5発端・火薬・熕砲、6−8熕車、9−13弾丸装薬用付器・熕砲使用、14−16火料、17−21射放擲放、22−23帯仗、24−26築堡、27−28海岸攻守の28巻からなっている。
史料3 「幕末防長勤王史談」

 【ローカル資料】 昭和13年(1938年) 得富 太郎著 幕末防長勤王史談刊行会 
史料4 「英國歩操図解」 

 【棲息堂文庫】 慶応2年(1866年) 高槻 肇著
史料5 「英國歩兵錬法」 第1−5篇

 【棲息堂文庫】 慶応元年(1865年) 赤松小三郎訳 

史料6 「英國歩兵錬法」 重訂版:第1−7篇

 【棲息堂文庫】 慶応3年(1867年) 赤松小三郎訳 

何種類かある翻訳版中最も原書に忠実な完訳本で、表紙の色から「赤本」と呼ばれる。最終巻の第7編の奥付には「薩州軍局」という朱印が押されている。
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